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起業くらべ › 開業届と会社設立

個人事業の開業届と、ひとり会社の設立の違い

開業のとき、個人事業として始めるか、会社を設立するかで、最初に必要な手続きと費用、そのあとに続く届出、毎年かかる税金が変わります。この記事では、国税庁・法務省・日本公証人連合会などの公的なページに書かれている内容を、個人事業・株式会社・合同会社で並べます。

個人事業・株式会社・合同会社の違い

最終確認日:2026年10月25日。表の※は、下の「出典」の番号です。期限や金額は変わることがあるため、手続きの前に出典のページで最新の内容を確認してください。

項目個人事業株式会社合同会社
始めるための手続き開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)を税務署に出す※1定款の作成、公証人の認証、出資の履行、設立の登記※2定款の作成、設立の登記(公証人の認証は不要)※3
定款の認証該当なし公証人の認証が必要※2公証人の認証は不要※3
認証の手数料該当なし資本金の額等が100万円未満は3万円、100万円以上300万円未満は4万円、それ以外は5万円(令和4年1月1日から)※4認証がないため、該当なし
設立登記の登録免許税該当なし資本金の額の1000分の7(15万円に満たないときは15万円)※5資本金の額の1000分の7(6万円に満たないときは6万円)※5
定款の印紙税該当なし4万円(株式会社・合同会社などの設立のときに作成される定款の原本)※6
税務署への届出と期限開業届:開業した年分の所得税の確定申告期限まで※1法人設立届出書:法人設立の日(設立登記の日)以後2か月以内※7
青色申告の承認申請の期限開業の日が1月1日から1月15日までの場合は3月15日まで、1月16日以降の場合は開業の日から2か月以内※8設立の日以後3か月を経過した日と最初の事業年度の終了の日のうち、いずれか早い日の前日まで※9
毎年かかる地方税個人事業税(法定業種の事業)。事業主控除:年間290万円(営業期間が1年未満の場合は月割額)※10法人住民税の均等割。赤字の法人も納める※11

「該当なし」は、その手続きや費用がない、または確認した公的なページに記載がないという意味です。設立の費用は、資本金の額などで変わるため、合計の金額は載せていません。

個人事業の開業届と青色申告承認申請

開業届(個人事業の開業・廃業等届出書。事業を始めたことを税務署に知らせる届出)は、新たに事業所得、不動産所得または山林所得を生ずべき事業の開始等をした人が出します。提出先は納税地を所轄する税務署長で、期限は「開業した年分の所得税の確定申告期限まで」です。提出方法は、e-Tax で提出する方法のほか、書面で作成して持参または送付する方法です。※1

所得税の青色申告をするには、青色申告承認申請書(青色申告で申告するための承認を求める書類)を出します。提出期限は、開業の日が1月1日から1月15日までの場合は3月15日まで、1月16日以降の場合は開業の日から2か月以内です。※8国税庁のタックスアンサーにも、新たに申請する場合は、青色申告をしようとする年の3月15日までに、納税地の所轄税務署長に青色申告承認申請書を提出すると書かれています。※12申請に期限があるため、青色申告にするかどうかは、開業の準備のときに決めておく項目です。

帳簿づけ(記帳)にも決まりがあります。国税庁は、事業所得などのある人について、白色申告の場合でも、取引の年月日、相手方の名称、金額などを帳簿に記載して保存する制度があると説明しています。※13記帳を税理士に頼む場合の考え方は、開業・会社設立のときの税理士の探し方に書いています。

会社の設立(定款の作成・認証・設立登記)

定款の作成と、公証人の認証

定款は、会社の基本的なルールを定めた書面です。株式会社の定款は、公証人の認証が必要(会社の本店の所在地を管轄する法務局または地方法務局所属の公証人)と書かれています。※2合同会社の定款は、公証人の認証は不要と書かれています。※3

認証の手数料は、株式会社の場合、資本金の額等が100万円未満は3万円、100万円以上300万円未満は4万円、それ以外は5万円(令和4年1月1日から)です。※4※14資本金の額等が100万円未満の場合には、一定の条件を満たすときの特例も、日本公証人連合会のページに書かれています。

設立の登記

株式会社は、その本店の所在地で設立の登記をすることによって成立します。登記の申請先は、本店の所在地を管轄する登記所です。※2本店の所在地を自宅にするか、バーチャルオフィスの住所にするかは、設立の前に決める項目です。比べ方は法人登記に使えるバーチャルオフィスの比較にあります。

設立登記の登録免許税は、株式会社が資本金の額の1000分の7(15万円に満たないときは15万円)、合同会社が資本金の額の1000分の7(6万円に満たないときは6万円)です。※5

設立のときの法定費用

上の3つは、公的なページに額や率が書かれている法定の費用です。書類の取得にかかる費用や、手続きの代行を頼んだ場合の報酬は含んでいません。

開業・設立のあとに税務署へ出す届出

個人事業の場合

会社の場合

都道府県や市区町村に出す税の届出は、自治体ごとに案内が異なるため、この記事では扱いません。設立する場所の自治体の案内で確認してください。

毎年かかる税金の違い

個人事業税(個人事業の場合)

個人事業税は、個人が営む事業のうち、地方税法等で定められた事業(法定業種)にかかる税金です。東京都主税局のページには、法定業種は70業種あり、ほとんどの事業が該当すると書かれています。事業主控除の控除額は、年間290万円(営業期間が1年未満の場合は月割額)です。税率は、事業の種類により3〜5%(東京都の記載。第1種事業5%、第2種事業4%、第3種事業5%、あんま・マッサージ等3%)。※10このページは東京都の記載です。ほかの道府県は、それぞれの道府県の案内で確認してください。

法人住民税の均等割(会社の場合)

総務省のページには、赤字の法人も納めると書かれています。均等割は、都道府県民税は資本金等の額で5区分、市町村民税は資本金等の額と従業者数で9区分と書かれています。同じページの表では、資本金等の額が1千万円以下の区分は、都道府県民税の均等割が2万円、市町村民税の均等割(従業者数50人以下)が5万円です。※11

金額は、自治体が採用している税率で決まります。総務省の税率一覧表には、「この一覧表については、あくまで4月1日時点における採用税率になります。確定申告等の際には、各都道府県又は市町村に直接お問合せください。」と書かれています。※15設立する場所の自治体で、実際の金額を確認してください。

この記事のあとに決めること

出典

本文の※の番号は、次の出典に対応しています。公的なページだけを使っています。