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起業くらべ › 会計ソフト › 仕訳データの書き出し・取り込み

会計ソフト3社の仕訳データの書き出し・取り込みの違い(弥生・freee・マネーフォワード)

会計ソフトを乗り換えるときや、税理士の事務所とデータをやりとりするときは、仕訳データ(日付・借方と貸方の勘定科目・金額・摘要などを1件ずつ記録したもの)を、CSV(カンマで区切った表形式のファイル)で書き出して、別のソフトに取り込みます。この記事は、別のソフトに持っていっても同じ意味の仕訳になるかを、弥生会計 Next・freee会計・マネーフォワード クラウド会計の公式ヘルプの記載で比べたものです。公式の仕様の比較で、実際の取り込みは試していません。各社の料金や機能の比較は、個人事業主・ひとり会社の会計ソフト3社の比較にあります。

公式ヘルプの最終確認日:2026年10月25日。※は、下の「出典」の番号です。各社のヘルプに書かれていない項目は、「記載を見つけられなかった」と書いています。製品やプランによって画面や仕様が違うことがあるため、使う製品のヘルプで確かめてください。

書き出せる形式・取り込める形式

渡し方は、書き出す側と取り込む側の組み合わせで決まります。3社の組み合わせは次の6通りです。

同じ弥生会計から書き出す場合でも、freee会計に渡すときは「汎用形式」※1、マネーフォワード クラウド会計に渡すときは「弥生インポート形式」※2と、取り込み先によって選ぶ書式が違います。

各社の書き出しと取り込みの仕様

勘定科目・補助科目・部門の対応づけ

勘定科目(現金・売上高など、お金の動きを分ける項目)、補助科目(勘定科目の内訳。取引先や銀行口座ごとなど)、部門(事業やプロジェクトごとに集計する区分)、タグ(仕訳に付ける名前の印)は、ソフトごとに持ち方が違います。取り込むデータの名前が、取り込み先に登録済みの名前と合わないときの動きは、次のとおりです。

弥生会計 Next のタグの扱いは、確認した公式ヘルプのページに記載を見つけられませんでした。

消費税の区分(税区分)

税区分(課税売上・課税仕入・非課税・対象外などの区分と、税率や経理方式の組み合わせ。消費税の集計のもとになる項目)は、ソフトごとに名前が違い※1※8、取り込み先の税区分に合わせる作業が必要になります。

弥生会計 Next の税区分の記述形式を説明している詳細ページは、この記事では確認していません。

複合仕訳のまとまり

複合仕訳は、1つの取引の仕訳で、借方か貸方の、どちらかまたは両方が複数行になるものです。CSVでは1行ずつに分かれて書かれるため、どの行を1つの仕訳としてまとめるかの決め方が、ソフトごとに違います。この決め方が合わないと、別々の仕訳になったり、エラーになったりします。

マネーフォワード クラウド会計が、弥生会計の仕訳インポートで複合仕訳をどう扱うかは、確認した公式ヘルプのページに記載を見つけられませんでした。

仕訳のほかに移すもの

仕訳のほかに、勘定科目の一覧、補助科目、期首の残高(前の期から繰り越す残高。開始残高ともいう)が必要です。仕訳のインポートとは別に移すものがあります。

請求書や領収書などの添付ファイルや、取引先・口座などの設定が移るかは、確認した公式ヘルプのページに記載を見つけられませんでした。

移せないもの・制限

公式ヘルプに書かれている、取り込めないデータや、元のデータの扱いです。

乗り換えたあとに手で直すもの

取り込みが終わったあとに、各社のヘルプが修正や確認を案内している点です。

移行できたかの確かめ方

税務申告ソフトの開発に関わってきた立場から見ると、「取り込みが終わった」ことと「元と同じ意味のデータが入った」ことは別です。次の順に、元のソフトと取り込み先の数字を突き合わせると、どこで食い違ったかを絞れます。この項目と順番は、この記事がまとめたもので、各社のヘルプにある手順そのものではありません。

  1. 取り込む前に、元のソフトで数字を出して保存する。取り込む期間の仕訳の件数、借方の合計と貸方の合計、勘定科目ごとの期末残高(残高試算表)、税区分ごとの金額と消費税額の集計です。元のソフトを解約したり、データを削除したりしたあとでは、出し直せないことがあります。マネーフォワードは、有償プランを解約すると、CSVの書き出しができなくなる、と書いています※19。freeeは、事業所を削除すると、登録したデータは元に戻せない、と書いています※1※14※18。
  2. 件数を比べる。取り込み後の仕訳の件数が、元と同じかを見ます。差があるときは、エラーの行が除かれていないか(弥生会計 Next は、エラーを除いて続行すると、除かれたデータを必要に応じて仕訳帳で直接入力する、と書かれています※4※13)、会計期間の外の日付のデータが取り込まれていないか※4※10を確かめます。
  3. 借方と貸方の合計を比べる。期間全体の借方の合計と貸方の合計が、元と同じかを見ます。
  4. 勘定科目ごとの残高を比べる。残高試算表の期末残高を、元のソフトと比べます。マネーフォワードのヘルプは、科目ごとではなく、資産・負債・純資産などの合計から比べ、差のある部分だけ科目単位で確認する方法を書いています※17。
  5. 補助科目・部門・タグの行き先を確かめる。元の補助科目が、取り込み先のどこに入ったかを見ます。たとえばfreee会計には補助科目がなく、口座・取引先・品目で代用すると書かれています※1。補助科目別・部門別の残高も、元と比べます。
  6. 税区分ごとの集計を比べる。税区分ごとの金額と消費税額が、元と同じかを見ます。税区分は、弥生会計 Next では置換のみ※4※10※15、マネーフォワードでは変換のみ※2※12で、取り込み先の税区分に合わせる作業が必要です。税込金額から消費税を自動計算するため、消費税額の端数が移行元と合わない場合がある、とも書かれています※2※5※17。
  7. 仮の科目が残っていないか探す。名前が合わない科目の取り込み先になる「未確定勘定」に入った仕訳を探し、本来の科目に直します※4※13。

各社のヘルプにある、移行後の確認

税理士の事務所とデータをやりとりするとき

税理士の事務所が別の会計ソフトを使っているときは、書き出し側のソフトが対応する形式で仕訳データを渡すことになります。各社が公式サイトに書いている、税理士との共有の方法は、会計ソフト3社の比較の「税理士とデータを共有したい場合」にあります。税理士の探し方と依頼する業務の範囲は、開業・会社設立のときの税理士の探し方にあります。

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出典

本文の※の番号は、次の出典に対応しています。各社の公式ヘルプだけを使っています。