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起業くらべ › 会計ソフト › 決算書と申告書の境目

ひとり会社は会計ソフトでどこまで作れるか(決算書・法人税の申告書・電子申告の境目)

税務申告ソフトの開発に関わってきた立場から見ると、気になるのは、「決算書ができた」から「申告できる」までに、どんな情報と判断が追加で必要になるかです。会計の数字を申告書に写すだけで済むのかを、「決算書を作る」「申告書を作る」「電子申告で送る」の3つの段階に分けて、各社の製品・プラン・料金と、自動で入る範囲・入力が必要な範囲を、公式の記載と国税庁の説明で確かめます。会社の人数だけでは、申告の複雑さは判断していません。料金や機能の全体の比較は、個人事業主・ひとり会社の会計ソフト3社の比較にあります。

最終確認日:2026年10月25日。※は、下の「出典」の番号です。書かれていないことは、「記載を見つけられなかった」と書いています。製品やプランによって仕様が違うことがあるため、使う製品のヘルプで確かめてください。

会計ソフトで決算書を作り、別契約の申告用の製品で法人税の申告書を作り、電子申告で送る、3つの段階と各社の製品の図1 決算書を作る弥生弥生会計 Nextfreeefreee会計MFクラウド会計2 法人税の申告書を作る弥生達人シリーズ(NTTデータ・別契約)freeefreee申告(別契約)MF達人シリーズ(NTTデータ・別契約)3 電子申告で送る弥生達人シリーズ(NTTデータ・別契約)freeefreee申告の電子申告(別契約)MF決算書のXBRL出力 → e-Taxソフト会計ソフト本体の機能別契約の製品(別の料金)MF=マネーフォワード
各社のヘルプに書かれている、法人税の申告書までの経路です。「別契約」は、会計ソフトとは別に契約する製品を指します。どの調整や入力が自分の会社に必要かは、この図では判断しません。

決算書から申告書へつなぐ仕組み(国税庁の説明)

決算書(貸借対照表・損益計算書など、会社の財産の状況と1年間の損益をまとめた書類)ができたあと、法人税の申告書(別表と呼ばれる付属の明細書をまとめたもの)では、次のようにつないでいきます。国税庁の説明で確かめられる範囲だけを載せています。

決算書の利益から、税務上の所得へつなぐ調整

別表四は、損益計算書の当期利益の額または当期欠損の額を基にして、所得の金額を計算する明細書です。別表四には、他の別表で計算された金額を転記する欄もあります。※1※2

別表四の加算の欄には、損金経理をした納税充当金などの項目が、減算の欄には、受贈益の益金不算入額などの項目が挙げられています。決算書の利益には、これらを加えたり引いたりして、税務上の所得にします。どの項目が自分の会社に当てはまるかは、この記事では判断しません。※1

別表どうしのつながり

法人税申告書の作成には一定の順序があります。別表一の所得金額は別表四から転記され、別表五(一)は別表五(二)から転記します。交際費の別表十五、寄附金の別表十四(二)、欠損金の別表七(一)などの計算結果は、別表四の各欄に転記されます。※2

別表四の「留保」の欄の金額は、別表五(一)の「当期の増減」の欄に移します。別表五(一)の「当期の増減」には、別表四と連動する部分と、別表四と関係なく記載する項目(納税充当金の取崩しによる納付など)があります。※1※3

前期から引き継ぐ情報

別表五(一)の「期首現在利益積立金額」は、前期分の別表五(一)の「差引翌期首現在利益積立金額④」の各欄の金額を移記します。更正または決定があった場合は、そのときに通知された金額を使います。※3

作成する別表の範囲と提出

全ての法人が全ての別表を作成しなければならないわけではなく、法人の活動内容や決算の状況によって、必要な別表が違います。申告は、法人税申告書と、貸借対照表・損益計算書などの添付書類を所轄税務署に提出して完了します。提出は、e-Taxの利用が案内されており、書面での提出もできます。※2

この記事は、読者の会社でどの別表や調整が要るかの判断はしません。

3つの段階で、各社の製品・プラン・料金を並べる

1 決算書を作る(会計ソフト本体)

会社向けのプランと料金は、会計ソフト3社の比較と同じ値です(公式サイトの表示のまま)。

2 法人税の申告書を作る(別の申告用の製品)

3社とも、会計ソフト本体だけでは法人税の申告書を作る形になっていません。別の製品や別契約が必要になる境目が、各社のヘルプに書かれています。

達人シリーズ(NTTデータ)の料金と連動

弥生とマネーフォワードが連携先にしている達人シリーズは、NTTデータの税務申告ソフトです。

3 電子申告で送る

電子申告は、申告書のデータをインターネットで送る方法です。国税はe-Tax(国税電子申告・納税システム)、地方税はeLTAX(地方税の電子申告のシステム)で送ります。法人税の申告書は、e-Taxの利用が案内されており、書面での提出もできます※2。XBRLとxtxは、e-Taxに取り込むデータの形式の名前です。

自動で入る範囲と、入力が必要な範囲

各社が公式に書いている範囲だけを分けています。別表四の加算・減算など、税務上の扱いを判断して入力する範囲が、どこまで自動かは、書かれていない会社もあります。

弥生

freee

マネーフォワード

個人事業(確定申告書まで作れるか)

個人事業の確定申告では、各社の個人事業主向けの製品で、青色申告決算書と確定申告書を作る機能と、e-Taxで送る機能が案内されています。プランごとの違いは、次のとおりです(料金は会計ソフト3社の比較にあります)。

税理士に依頼する場合

法人税の申告書の作成を税理士に依頼する選択肢は、公式のページにも書かれています。依頼する業務の範囲や、紹介サービスの比較は、開業・会社設立のときの税理士の探し方にあります。このサイトでは、個別の会社の申告について、依頼が必要かどうかの判断はしません。

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出典

本文の※の番号は、次の出典に対応しています。国税庁の資料、各社の公式ページ、達人シリーズ(NTTデータ)の公式ページだけを使っています。